呼吸について
こんにちは!院長の松前です。
最近呼吸が浅く、身体の調子を崩してしまっている患者様が多いように感じます。
そのため、今回は呼吸筋についてご紹介します。
肺は胸郭という肋骨で覆われた部屋に取り囲まれていて、この胸郭が広がることで空気が入り、胸郭が狭くなることで空気が出ていきます。
こうした胸郭の拡大や収縮を起こすのが、胸郭のまわりの筋肉です。 このように胸郭を動かし、呼吸に関わる筋肉のことを「呼吸筋」といいます。
呼吸筋の働き
- 横隔膜が収縮すると胸郭が広がり、肺の中に空気が入ります(吸気)
- 内肋間筋が収縮すると肋骨が引き下げられて胸郭が狭まり、肺の中の空気が押し出されます(呼気)
- 腹筋が収縮すると腹腔内の圧力が高まり、ゆるんだ横隔膜を肺の方へ押し上げて空気を肺から押し出します
呼吸筋が弱くなるとどうなる?
呼吸筋力が低下すると、上体を揺らして呼吸する(船漕ぎ呼吸) など、多くの筋が呼吸に動員されるようになり、多大なエネルギーを消費します。
一方、酸素供給能力が低下するために食事が十分とれなくな り、栄養不良から更に呼吸が弱くなる悪循環におちいります。
呼吸が浅いことが体にどう影響するのでしょうか?
呼吸が浅いということは、血液中の酸素が不足し、全身が酸欠状態になることを意味します。
・疲れがとれにくい
・肩こりや腰痛が起こりやすい
・免疫力や集中力が低下する
・自律神経が乱れる
など、さまざまな悪影響を及ぼします。
また呼吸はご自身で浅くなっている自覚がない方も多いです。
浅い呼吸かどうか確かめるには、ゆっくりと20秒以上かけて息を吐いてみること。
20秒未満になってしまう場合は、浅い呼吸の可能性があります。
浅い呼吸を治す方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 口呼吸から鼻呼吸に変える
- 呼吸筋ストレッチ体操をする
- 腹式呼吸法を練習する
- 意識的に深呼吸をする
- 定期的な運動習慣をつける
- 姿勢を改善する
1つずつご説明します。
【口呼吸から鼻呼吸に変える】
口呼吸と鼻呼吸の違いは、次のようなものがあります。
- 異物の侵入を防ぐ機能:鼻呼吸は鼻毛や粘液で異物をろ過しますが、口呼吸は異物を直接体内に取り込みます。
- 口腔内への影響:口呼吸は口の中を乾燥させ、唾液の分泌を減少させます。
- 歯並びへの影響:口呼吸は舌が下あごの位置にあることが多く、受け口や出っ歯になりやすくなります。
- 体への影響:口呼吸は酸素の摂取量が少なく、肺に負担をかける割には酸素の取り込みが悪い呼吸です。
これだけ見ても鼻呼吸の方が身体にとって重要だということがよくわかると思います。
私は数年前から鼻呼吸テープを口に貼って寝ていますが、皆様にもおすすめです♪
【呼吸筋ストレッチ体操をする】
呼吸筋ストレッチ体操とは、深く呼吸をしながら呼吸筋を伸縮させ、呼吸筋の動きを良くすることにより、 呼吸リズムを整える体操です。
呼吸筋ストレッチ体操の代表的なものをご紹介します!
- 肩すくめ体操
- 肩幅に足を開き立つ
- 息をゆっくり吸いながら肩をあげる
- 息をゆっくり吐きながら肩をおろす
- 首のストレッチ
- 片方の手を頭の後ろに当てて、 息をゆっくり吸いながら頭を横に倒す
- 息をゆっくり吐きながら元の姿勢にもどす
- 左右ともに行います
- 背中のストレッチ
- 両手を胸の前で組む(重心はかかとに置いて、ひざを軽く曲げる)
- 息をゆっくり吸いながら背中を丸め、大きなボールを抱えるように腕を前に伸ばす
- 息をゆっくり吐きながら元の姿勢にもどす
【腹式呼吸法を練習する】
腹式呼吸とは、横隔膜と腹筋を動かすことで行う呼吸法で、横隔膜呼吸や深呼吸とも呼ばれます。
リラックス効果や発声の改善、血行の促進など、さまざまな効果が期待できます。
腹式呼吸は正しいやり方で行うことが大切です。
腹式呼吸の正しいやり方は、息を吸うときにお腹を膨らませて、吐くときにお腹をへこませます。
ふーっとゆっくりと4秒くらいかけて息を吐ききったあと、鼻からゆっくりと4秒くらいかけてお腹を膨らませるように意識して息を吸い込みます。
その後8秒くらいかけて息を吐き切りましょう。
慣れないうちは、8秒もかけられないということもあると思いますが、毎日コツコツ行うとゆっくりとした深い呼吸ができるようになります。
【意識的に深呼吸をする】
先程も述べたように自覚なく呼吸が浅くなってしまっている方が多いです。
そのため、寝る前など時間を決めて深呼吸(腹式呼吸)をしましょう。
【定期的な運動習慣をつける】
運動と呼吸には以下のような関連があります。
- 運動をすると、酸素消費量が増加するため、呼吸数が増加します。
- 運動初期には、他の組織から動員された酸素が補いますが、筋運動が強くなるにつれて、血液中の酸素濃度が低下します。
- 筋肉中の乳酸が分解され、血液のpHが増加することで、呼吸中枢が刺激されます。
- 筋および関節からの神経反射や、体温上昇による呼気からの熱放散の上昇なども呼吸数を増加する因子となります。
このように呼吸数が増加するため、定期的な運動は呼吸筋の強化につながります
【姿勢を改善する】
姿勢と呼吸は密接に関係しており、姿勢が悪いと呼吸が浅くなり、呼吸が浅いと姿勢が崩れる可能性があります。
猫背はただ姿勢が悪く見えるというだけでなく、呼吸にも大きな影響を与えます。
不良な姿勢が長く続くと、胸郭の可動域が狭まり、肺の膨張が十分に行われず、呼吸が浅くなる傾向があります。
これは、呼吸に必要な酸素の取り込みが減少することを意味し、疲労感やストレスの増加に繋がってしまいます。
また胸郭の動きが悪くなることで、腰椎の前後屈への制限もかかり腰痛の原因となって暇う場合もございます。
当院では呼吸に関わる筋肉のストレッチはもちろんのこと、脊柱際の凝り固まった筋肉への徒手療法、腹部を押圧しながらの腹式呼吸トレーニングなど、様々なバリエーションの施術を患者様に合わせて行っております。
「なかなか疲れが取れない」、「不眠に悩んでいる」などございましたら、一度呼吸を見直しに当院にお越しください☆
皆様のお問い合わせ心よりお待ちしております♪
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